ストレスと活性酸素
がんも発病させるストレスは諸悪の根源。春山茂雄・田園都市厚生病院長:「脳内革命」(サンマーク出版刊)から引用
ストレスで、発がん率が5倍になる(ネズミの発がん実験)!?
仕事で緊張するとどうしてもストレスがたまります。これがまた病気の原因にもなります。がんの場合もそうです。
ネズミを使った有名な発がん実験があるのですが、データを見ると、ストレスの強弱によってがんの発病率が大きく違ってくることがはっきりわかるのです。
- ストレスで、発がん率が10%から50%に増加する
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発がん物質によってがんになる確率が10%のとき、発がん物質に加えてある種のストレスが強く加わると、発がん率が50%にはね上がってしまうのです。
悟りを開いた人は、普通の人がストレスに感じることでも動じないで、脳内モルヒネを分泌させることができます。
脳内モルヒネによってがんにかかる確率は極端に低められるのです。がんにかかりにくいということは他の病気にもかかりにくいのです。
成人病のほとんどすべての病気は、ストレスが原因となる
また成人病は代謝障害といってよく、これはごく簡単にいえば血液がサラサラと流れなくなるために起きる。
(中略)血液が流れにくくなる原因には大きく分けて2つあります。
- ストレスにより血管が収縮して、血流が滞る
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1つはストレス。ストレスを感じてノルアドレナリンが分泌されると、血管が収縮して血流を止める。
この物理的変化がマイナスになるだけでなく、そのあと活性酸素を大量に発生し、遺伝子を傷つけたり、過酸化脂質という老化物質を生成したりして、成人病リスクを高めることになります。
- ストレスにより発生した活性酸素が、血管の目詰まりを起こさせる
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血液障害のもう1つの原因は、コレステロールや中性脂肪などによる血管の目詰まりです。
ただ、広い目で見ればこういう物理的な血管の目詰まりも、ストレスに起因するところが多いので成人病系統のほとんどすべての病気はストレスからといってよい。(後略)
本来なら120年の寿命が、ストレスによる活性酸素のため80年位に縮む
また成人病は代謝障害といってよく、これはごく簡単にいえば血液がサラサラと流れなくなるために起きる。
(中略)血液が流れにくくなる原因には大きく分けて2つあります。
- 全ての発がん物質は、活性酸素に収斂する
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私が、ここでいいたいことは、すべて(飲食物中の発がん物質)は、活性酸素に収斂されるということです。
活性酸素を生じさせるものはたくさんあります。自然にもできるくらいですから、これもいちいち調べていったら何もできなくなってしまいます。
- 一番活性酸素が出るのはストレスだ!
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そこで絶対に覚えておいていただきたいのは、一番活性酸素が出るのは、何といってもストレスだということなのです。
食品その他でいろいろあっても、いちばんの発生源はストレスであり、ストレスということはノルアドレナリン、アドレナリンが出るときだということです。
※[編者注]ノルアドレナリン、アドレナリン:いずれも副腎髄質から分泌される、交感神経を緊張させるホルモン。休息ではなく、戦闘態勢を維持するホルモン。
- 活性酸素こそ人類にとって最大最強の敵
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このためにがんができ、脳の血管が詰まり、人間はいろいろな病気になって、本来なら 120年は生きられるのが、80年くらいのところで早々と亡くなってしまうのです。
いわば、活性酸素こそ人類にとっての最大最強の敵といって過言でない。しかし、その原因をさかのぼれば、ストレスが最大の敵ということになってきます。
- ストレスとは、生体に加えられた心理的、生理的な歪み
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ストレスとは何か。生体に加えられた心理的、生理的な歪みですが、ごく簡単にいってしまえば「いやだな」と精神的にマイナスに受け止めることです。
あるいは不安や心配、欲求不満や憎悪、嫉妬や羨望、劣等感など、すべてマイナス発想になったとき、私たちはストレスを受けることが多いのです。