日本SOD研究会 | 活性酸素による様々な弊害や疾病と活性酸素を抑制する丹羽SOD様作用食品について

丹羽療法に使用される、天然素材チャーガ、タベブイア。アベラネダエ、アガリクス茸。

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神のキノコ「アガリクス」

ピエダーテに伝わる神のキノコ

アガリクス・ブラゼイ・ムリル「Agaricus Blazei Murrill」

高齢化社会をむかえ医療費の急騰が社会問題化して久しい昨今、健康食品やあらゆる健康法がマスコミを賑わしています。そのような中で特に人気を集めているのが「アガリクス」ではないでしょうか。
新聞や雑誌でも「アガリクス」「アガリクス茸」の文字を目にしない日はありません。このアガリクスが全国的に知られるようになったのは90年代の半ばのことです。
ではこの生活習慣病などのあらゆる現代病に効果があると言われるアガリクスとはいったいどのようなものなのでしょうか。

ブラジル最大の都市サンパウロから200kmの郊外に、ピエダーテと呼ばれる山間の村があります。この一帯は昼の気温は35℃、湿度80%、夕方にはスコールに見舞われ、夜間は20℃~25℃と過ごしやすくなるものの湿度は高く、年中霧が立ちこめる亜熱帯の山間部ならではの特殊な環境下にあります。

米ペンシルバニア州立大学のW・J・シンデン博士とランバート研究所のE・D・ランバート博士がこのピエダーテに興味を示したのは、この村の住民達は特殊な環境下にも関わらず、昔から代々病気知らずで、長寿の村で生活習慣病や現代病の発生率が極めて少なく、疫病が発生したという記録も無いという歴史に注目したからです。
世界中に長寿の村や地域が存在しますが、そこには必ずと言ってよいほど、昔から代々その地方にだけ伝わる健康法や長寿食なるものが存在します。
そこで両博士が注目したのがピエダーテの住民が伝統的に食しているキノコ、アガリクスでした。一見ごく普通のキノコですが、他の地方では類の無いピエダーテ特有のものでした。

このキノコが発見された時、現地の人々はこのキノコのことを「Cogarelo de Deus」ポルトガル語で「神のキノコ」と呼んでいました。おそらくこの地方の人々はその名の示すとおり、このキノコに神秘の効果があることを経験的に知っていたのでしょう。
また、アガリクスは「ピエダーテ茸」「幻のキノコ」とも呼ばれ、サンパウロの周辺など数カ所の地域でしか自生しない為、年間生産量わずか10トン余りという希少価値のキノコであったことからそのように呼ばれていたのでしょう。

では、なぜアガリクス茸はこの地方でしか自生しないのでしょうか。それは、この地方は野生馬の産地として知られ、この馬糞が堆肥となり、温度・湿度・降雨量などの諸条件などにより特有の土壌が作られた事によると言われています。シンデン博士とランバート博士は採取したアガリクスの成分分析をした結果、「ビタミン」「ミネラル」「核酸」「アミノ酸」「酵素」などを豊富に含んでいることを明らかにし、1965年、その研究結果が学会で発表されました。
この時点では、制がんに結びつく有効成分は特定されていませんが、後に長寿を促進するばかりか、優れた抗がん作用を持つことも解明されました。

人類がキノコの薬理作用をどのように知り得たかはわかりませんが、毒性を持つキノコ、食用のキノコ、薬用のキノコを経験的に選別してそれぞれの生活に役立ててきたことは事実です。
世界の国々でその地方に自生するキノコの薬理作用は民間療法として伝統的に知られるようになり、あるときは認知された医薬品として活用されてきました。

ロシアなどでは、白樺の木に寄生するキノコ「カバノアナタケ」(チャーガ)を伝統的にがんの特効薬として使用してきたと言います。がん病棟の現場を事実に基づいて描いたロシアのノーベル賞作家ソルジェニツィンの「がん病棟」(1968年)の中で、白樺に生えたキノコをがん患者が服用して自然治癒するという描写があります。この本によりチャーガもがんの特効薬として一躍世界的に知られる事となりました。

しかし、キノコのどの成分ががん細胞攻撃に効果があるのかは分かっていませんでした。でも、最近になって、ほとんどのキノコに含まれる多糖体 β-グルカンが最も有効であることが分かってきました。
こうしたがんの発生や増殖を抑える機能は、キノコに含まれる成分が体内の防御システムである食細胞、T細胞、B細胞などを刺激して免疫機能を活性化することでがん細胞を抑制し排除する働きがあると考えられています。
アガリクスは生の子実体の場合、85%~87%が水分ですが、水分以外には、糖質・タンパク質・食物繊維などが多く、ミネラルやビタミンもバランスよく含まれ、総合的に見ても大変栄養価の高い食品といえます。

アガリクスの科学的解明

アガリクスが日本に伝えられたのは偶然にもシンデン、ランバート両博士がアガリクスを発見し研究を開始した時期と重なっています。それは、 1965年ピエダーテ産地に住む日系人の農夫が、日本人でブラジル在住の農業者でキノコの研究家でもある古本隆寿氏の所へアガリクスを持ってきたことに始まります。この農夫は夏場になると群生するキノコを、食用にならないかと古本氏に持ちかけます。

そして、古本氏は後にアガリクスを世に広めた野沢弘司氏を訪ね、両氏のアガリクス茸の食用としての有用性とアガリクスの栽培法の研究が開始されました。
その後、日本の岩出菌学研究所を経てベルギーのハイネマン博士の元に送られ、「Agaricus blazei Murrill」(アガリクス ブラゼイ ムリル 学術和名 カワリハラタケ 姫松茸)という学名のキノコであることが確認されました。  専門家の研究が進むとともにアガリクスは徐々に学者の間で知られるようになり、1980年、第39回日本がん学会で、東京大学薬学部教授・柴田承二博士と国立がんセンター・池川哲朗博士によりアガリクスの抗腫瘍効果やウイルスの侵入を防止する働きを示す内容の論文が発表されました。ここでがん細胞の増殖を抑える多糖類の含有成分の存在も明らかにされました。
日本がん学会で発表されたアガリクスの多糖体の抗腫瘍作用を、さらにその有効成分の解明に着手したのが、多糖類の構造研究では権威の静岡大学名誉教授水野卓氏の研究チームでした。
以前から多糖類の構造研究をしていた経験を生かし、アガリクスの成分をさらに詳しく研究し、そして抗がん作用の謎を解き明かしました。

それは、アガリクスの成分には人間の免疫機能を高めるタンパク質を多く含んだ高分子多糖体「β-グルカン」という有効成分でした。つまり、免疫に直接関わる細胞に手を貸し、活性化の応援をしてくれる物質ということです。

免疫という言葉を最近よく耳にすると思いますが、これは、風邪をひきやすい人、ひきにくい人、風邪をひいても直ぐ治る人、長引く人など、前者は免疫力が強く、後者は免疫力が弱いと言えます。
がんも免疫力と密接な関わりがあり、免疫が低下している時こそ発生しやすくなると考えられています。このように生体には元々正常な状態を保とうとする自己防衛システムが備わっています。
しかし、この免疫機能はストレスや不規則な生活、偏った食生活、環境汚染、老化など様々な条件によりバランスを崩し免疫力は低下します。ですから、私たちが健康で暮らしていくためには、この免疫機能のバランスを保つことに細心の注意をはらうことが特に重要だと言えます。

アガリクスの人工栽培
アガリクスの人工栽培

このように、アガリクスの研究が加速度的に進むに連れ、一つの大きな問題が生じてきました。それは、今後アガリクスの研究を進め、治療に役立てていくためには希少価値のあるアガリクスの人工栽培を確立し安定供給していかなければなりません。
栽培に不可欠な気温、湿度、土壌、また、キノコは植物と違い光合成が出来ないため、動物と同じように新鮮な空気が必要です。つまり酸素を吸って二酸化炭素を排出することで生命を維持します。

地球の裏側の特殊な環境下に自生するキノコを日本で人工栽培することは至難の業です。そして、1975年、岩出菌学研究所がバガス(サトウキビの搾りかす)や稲わらを菌床に用い日本初の人工栽培を成功させましたが、大量生産には至りませんでした。

その後、十数年を経てバイオ技術を駆使した温室栽培により年間を通じて栽培が可能になりました。
人工栽培には、畑作栽培(露地栽培)と菌舎栽培(ハウス栽培)があり、菌舎栽培は日本や韓国が主に行われ、畑作栽培は韓国、中国、ブラジル、アメリカで行われました。

最近では最先端のバイオ技術により、難しかったアガリクスの大量生産が、液体培養(タンク培養)により可能になり、市場を賑わしています。このタンク培養とは、そもそもキノコは、子実体(地表に出ている本体)と菌糸体(土壌に繁殖して養分を吸収する根にあたる部分)で構成されていますが、従来のアガリクス製品は子実体を素材としていましたが、有効成分の多糖類(β-グルカン)は、子実体よりも菌糸体に多く含まれるため、菌糸体のみを専用タンクの中で人工的に培養するのが液体培養(タンク培養)の特徴です。つまり、キノコ本来の形を形成させないまま有効成分を取り出すという、まさにバイオ技術を駆使した手法です。
現在のアガリクス製品の主流はこのタンク培養によるものです。

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