日本SOD研究会 | 活性酸素による様々な弊害や疾病と活性酸素を抑制する丹羽SOD様作用食品について

最近、健康の鍵を握る物質として“活性酸素”と“SOD”の役割がクローズアップされてきました。そして、“活性酸素”が体内で増加すると、がんや成人病を始め、種々の弊害や疾病を引き起こすことがここ数年の間で明らかになってきました。当サイトでは、活性酸素の作用、障害、除去について丹羽靭負(耕三)博士の著書を中心に、出版物、学会誌、各種新聞などの公的な資料をもとにまとめて公開しております。

大気の汚染と活性酸素

車の排気ガス・工場煤煙などから、肺がん・喘息・アトピーが増加

※編者コメント:大気の汚染は、最近ますます進行しています。自動車や各種の機械による排気ガスや工場煤煙などによる汚染です。
自動車や各種の機械などの恩恵を享受している私たちですが、反面、肺がん・喘息・アトピーなどの増加という、ありがたくない影響も被っています。

気ガスなどの窒素酸化物は、大量の活性酸素を生む

丹羽靱負(耕三)・土佐清水病院長:「激増 活性酸素が死を招く」(日本テレビ出版刊)から引用

大気の汚染に伴って肺がんや喘息が激増!
かっては、胃がんが多かったものですが、大気の汚染の伴い、最近では肺がんが激増し、胃がんに迫る勢いです。また、喘息も、四日市などの石油コンビナートなどの工業地帯で多発し、公害問題になりました。
大気汚染の元凶の一つである窒素酸化物
最近、体内で活性酸素を大量に発生させる物質として注目されはしめてきた環境汚染物質に窒素酸化物があります。
窒素酸化物NOx(排気ガス、石油化学工場の煤煙)も化学物質です。これらも、人体に入りますと、活性酸素を体内に大量に産生します。
大気の汚染に伴い、肺がんが急増している
窒素酸化物は、人間も含めた動・植物の体内で大量に活性酸素を発生し、がんを含む多くの病気の原因になり、世界中で、公害の中でも今、最も悩みの種は、この窒素酸化物だといわれています。

ディーゼル排ガスが活性酸素を作り出す

国立環境研究所:朝日新聞(93-03-01)から引用

ディーゼル車排ガスの黒いすすが、細胞破壊や発がんに関わる「活性酸素」を生み出すことを、国立環境研究所(茨城県つくば市)の嵯峨井勝・総合研究官らが明らかにした。
これがマウスの肺細胞を破壊し、ぜんそくに似た症状を引き出こすことも確認しており、大気汚染による呼吸器疾患の、新たな発症経路として注目されそうだ

すすの注入で、肺に炎症が起き、ぜんそく様の症状が出た!
嵯峨井さんらは、すすの毒性を調べるために、すすを含む溶液をマウスの気管に注入する実験を行った。
0.1~0.2㎎のすすを週1回、16週間続けて与えると、肺に炎症が起き、たんの原因になる粘液質が過剰になるなど、ぜんそくでみられる症状が出た。 0.9㎎を与えると、すべてのマウスが肺水腫を起こし、死んだ。
すすに付く有機物が活性酸素を産生する
すすにくっついている有機物が活性酸素を作ることを、別の実験で突き止め、活性酸素の働きを抑える酵素(SOD様酵素?)を注射して同様の注入実験をしたところ、症状がかなり緩和された。
このことから、すすから生まれる活性酸素がぜんそくのような症状を起こす、と結論づけた。
すすは、さまぎまな呼吸器疾患の原因物質と考えられ、その発症メカニズムは免投反応(アレルギー)という考え方が主流だ。
しかし、患者がアレルギーにかかわる抗体をもっていない例も多く、嵯峨井さんは「活性酸素がこのような患者の発症に関係している可能性が高い」としている。(後略)。

ディーゼル排ガス中の有害物質が、活性酸素を発生させ呼吸器を攻撃する

活性酸素は、放射線と同様のメカニズムで人体を攻撃。嵯峨井勝・国立環境研究所総合研究官:日本経済新聞・夕刊(93-03-18)から引用

肺や気管支などの呼吸器系にダメージを与えるといわれるディーゼル排ガス中の粉塵や窒素酸化物(NOx)。
最近ではこの粉塵の中に含まれ、発がん性などでこのところ〝脚光〟を浴びている「活性酸素」も、有力候補として顔を出してきた。 ディーゼル車をめぐっては、国も低公害車への転換を図る方針を打ち出し、NOxは来年から大都市圏で排出量の総量規制も始まる。
ディーゼル排ガスの健康への影響や除去技術の現状を探ってみた。
「マウスに粉塵を吸わせ続けると肺の組織がただれ、血液や水分が肺の中に流れ出す。やがて、呼吸困難で死亡する。
ところが活性酸素から体を守る酵素を与えると、死亡率が急低下するんです」。

マウスの排ガス微粒子の吸引実験で、呼吸器障害が発生したり、死亡した
茨城県つくば市の国立環境研究所でディーゼル排ガスの健康への影響を研究している嵯峨井勝総合研究官は、最近こんな現象を発見した。
黒煙を含めディーゼル排ガスの影響は深刻だ。嵯峨井研究官は、2トントラックなどでよく使われる排気量2700CCのエンジンの粉塵に含まれる微粒子を取り出し、マウスに一気に吸引させた。
実験は、10匹のマウス者使い、与える量を変えていった。
投与量 結果
0.1mg 24時間で炎症や出血が肺や気管支に起こった
0.6mg 半数は死亡した
1mg 生残ったマウスはいなかった
炎症を起こした0.1mgという量は、人間に直すとほぼ一日に吸う量に当たる。ごく短時間に一気に吸わせた効果と、一日かけてゆっくり吸うのとでは条件が異なり、「ただち障害がでるとはいえない」(同研究官)ものの、心配になる実験事実である。
活性酸素を除去する酵素を与えたら、死亡率が急減した
ところが最近の研究で分かってきたのが、活性酸素の関与の可能性。活性酸素の攻撃から体を守る酵素を2mg注射したところ、マウスの死亡率が急減したのだ。
10匹全部が死んだ量である1mgの微粒子を吸わせたところ、死んだのは3匹だけ。活性酸素の関与を疑わせる。
活性酸素は放射線と同様な原理で、遺伝子や細胞を傷付ける
活性酸素とは電気を帯びた酸素で、遺伝子や細胞を傷つけるとされる。その原理は放射線を帯びた時と同じ。
放射線は、体内の水分を分解して活性酸素と同じ働きをする物質を作る。
NOxも体内に入り活性酸素を発生させ、繊毛細胞を攻撃する
よく知られるNOxも依然〝主役〟だ。肺の奥まで入り込むNOxは、タンやゴミを体の外へ吐き出す繊毛細胞を攻撃する。
(NOxによって発生した活性酸素は)細胞の中の脂肪分を酸化して変質させ、繊毛がなくなる。その最もひどい状態を同研究官は「鉱毒で問題になった足尾銅山のように、ガスで木が1本もはえないはげ山を想像してもらえばいい」と表現する。
ラット(大型のネズミ)に27ヶ月の間、環境基準並濃度0.04PPM(1PPMは100万分の1)のNOxを与え続けたところ、繊毛が一部なくるなど、確かに肺の表面に変化が見られた。
喘息などの病状が現れたわけではないが、細胞レベルでは確実に、障害を受けることが確認できた。ただNOxだけでは、喘息などになることは確認できなかったという。
※編者コメント:丹羽靭負(耕三)博士は、「NOxは体内に入ると、活性酸素を発生する」としているので、上記のような標題にしました。

発がん性物質ベンゼン-大気中濃度下がらず

環境基準を、大半の発がん物質が超過。環境庁:朝日新聞(98-07-20)から引用

ガソリンに含まれ、発がん性があるとされるベンゼンの大気中の濃度が、全国の大半の測定地点で環境基準を上回っていたことが18日、環境庁の調査でわかった。
なかでも道路沿道の濃度が高く、自動車の排ガスの影響が強いこと示している。

日本のガソリン中のベンゼン濃度規制値は、欧州に比べて高い
ガソリンに含まれるベンゼン濃度は現在約3%で、欧州などに比べ高い。日本では来年中に、1%に削減することになっており、規制の効果があらわれるのは、その後になりそうだ。
一般大気環境での平均値は、環境基準を60%オーバーしている
調査は昨年度、東京、大阪、名古屋、福岡など全国15地点で測定した。
一般大気環境での平均値は1立方メートル当たり4.8マイクログラム(マイクロは100分の1)と環境基準(3マイクログラム)を大きく上回った。最高値は、同11マイクログラム。
道路沿道の平均値は環境基準の200%以上であった
また、道路沿道の平均値は同6.5マイクログラムだった。一般、沿道を合わせた計15地点のうち11地点で基準を超えた。1996年度の結果と比べても、ほぼ横ばいの状態だった。
発がん性が疑われ環境ホルモンのペンゾ(a)ピレンも、広く蔓延していた
(NOxまた、車の排ガスに含まれ、発がん性が疑われ、環境ホルモンの一つのペンゾ(a)ピレンは、7地点での平均値が同0.66マイクログラム、最大値が同1.3マイクログラムだった。この物質については環境基準は定められていない。

アトピー性皮膚炎の重症患者が工業都市・大都市に集中

丹羽靱負(耕三)・土佐清水病院長:「激増 活性酸素が死を招く」(日本テレビ出版刊)から引用

ガソリンに含まれ、発がん性があるとされるベンゼンの大気中の濃度が、全国の大半の測定地点で環境基準を上回っていたことが18日、環境庁の調査でわかった。
なかでも道路沿道の濃度が高く、自動車の排ガスの影響が強いこと示している。

アトピー激増・重症化の原因は大気汚染
アトピー性皮膚炎は、最近その患者数の激増、重症化が問題となってきていますが、アトピー1で述べたように、石油化学コンビナートや、人口密集地の自動車数の非常に多い工業都市、大都市に患者が非常に多く、また重症患者も極端に集中しているのです。
活性酸素から生成される過酸化脂質が、アトピーの原因
これらの地区に大量に排泄される窒素酸化物が体内で活性酸素を増産させ、脂と反応して過酸化脂質を作り、患者の皮膚の保湿機能を奪うことが証明されたことから窒素酸化物(NOx)が、アトピー性皮膚炎の激増、重症化の主な犯人と考えられます。

このページのトップへ