繰り返される薬剤の副作用の実例
現代医学にもみくちゃにされ、自然治癒力重視に変えた。朝日新聞(94-01-05)から引用
前半の記事は「製薬会社が副作用死を厚生省に報告しなかった」こと、後半の記事は、それに対する「読者の意見と薬害防止の連帯を訴える」内容です。
副作用があったことを厚生省に報告しなかった製薬会社、投与量を守らなかった医師、さまざまな問題が浮き彫りにされています。
子宮内膜症の治療薬「ダナゾール」-投与受けた一人が死亡
朝日新聞(95-10-30)から引用
- ダナゾール」の副作用によって、4人が脳血栓などに
- 子宮内膜症の治療薬「ダナゾール」の投与を受けていた患者1人が死亡し、4人が副作用によって脳血栓などになっていたことが30日、厚生省の調べで明らかになった。
製造販売元の東京田辺製薬(東京都中央区)は死亡例を副作用として厚生省に報告せず、添付文書などでの使用上の注意もしていなかった。
厚生省は、同社から事情を聴くとともに11月にも添付文書を改定する。
- 4人の副作用のうち、1人の死亡例は報告せず
- 厚生省や同社によると、死亡例があったのは1990年7月。子宮内膜症の治療でダナゾールの投与を受けていた女性が脳梗塞になり、約1ヶ月後に死亡した。
また、同社によると、90年8月には26歳の女性が脳血栓の症状を起こし、93年12月には35歳の女性が同様の症状に陥った。また、94年3月にも36歳の女性が、7月にも43歳が副作用を起こしていた。
4人のうちの一人は言語障害などが残ったという。
同社は、この4人については重い副作用として厚生省に報告したが、死亡例については副作様として報告せず、複数の薬を使っていることなどから、「ダナゾールの副作用による可能性は低い」と説明したという。
患者の行動で薬害なくそう
渡辺優子・フリーライター(41歳):朝日新聞(95-11-02)から引用
- 副作用が4人という記事は疑問、氷山の一角ではないか
- 大10月30日本紙社会面の子宮内膜症治療薬ダナゾールの副作用で、1人死亡の記事を、服用した患者の1人として、怒りと共に読んだ。
私は、1988年にも、同様の薬害があったことを数日前に知った。ことの経緯、薬の普及度からして、これらは氷山の一角だろう。
- 医師の過剰投与が問題ではないか
- 記事に言及されていないことで私が問題にしたいのは、医師の責任だ。88年の被告のプロセスを聞き、原因の一つだろうと感じたのは、過剰投与である。ダナゾールの連続使用期間は6ヶ月までとされている。
しかし、被害者は9ヶ月間投与されていた。その間、いろいろな副作用が起きていたにもかかわらず、医師は十分チェックしていなかった。
そしてこれは決してまれな事例ではない。私の参加する患者グループには多くの相談が寄せられるが、ダナゾールやその他のホルモン薬を長期に使わされる例はあまりに多いからだ。
- 厚生省、製薬会社、医師の三者の猛省を促したい
- いったい、厚生省、製薬会社、医師の三者はいつになったら薬害について本物の反省をし、行動を変えるのだろう。
このままでは、薬害による殺人は、今後も続くに違いない。
一人ひとりが、いま受けるている医療を見直し、行動を変えていくことで、医療側の猛省を促したい。