日本SOD研究会 | 活性酸素による様々な弊害や疾病と活性酸素を抑制する丹羽SOD様作用食品について

最近、健康の鍵を握る物質として“活性酸素”と“SOD”の役割がクローズアップされてきました。そして、“活性酸素”が体内で増加すると、がんや成人病を始め、種々の弊害や疾病を引き起こすことがここ数年の間で明らかになってきました。当サイトでは、活性酸素の作用、障害、除去について丹羽靭負(耕三)博士の著書を中心に、出版物、学会誌、各種新聞などの公的な資料をもとにまとめて公開しております。

「便秘の実態」を知り、危険な便秘を早めに察知しょう!

便秘は排便の回数ではなく、内容が問題:日常、「便秘」という言葉をよく使い、一般に、2~3日排便がないと「便秘気味だ」という人が多いようです。しかし、2~3日に一回、気持ちの良い排便があれば、便秘とはいいません。
一方、毎日排便があっても、便が残っている感じや、お腹が張っている感じがする場合は便秘です。排便の回数だけが問題となるのではありません。内容も重要なのです。医学的には、「3日以上排便がなかったり、毎日排便があっても、自分で満足できる状態でない場合」を便秘症といいます。
便秘の分類法はさまざまですが、例えば以下の表のように分類できます。一口に便秘といっても、いくつかの種類があり、治療法はそれぞれ異なります。
便秘を解消するには、自分がどのタイプかを知っていなければなりません。

A.急性の便秘 B.慢性の便秘
a. 一過性単純性便秘 a. 常習性便秘 1. 結腸性便秘
2. 直腸性便秘
3. 痙攣性便秘
b 症候性便秘(危険) b 症候性便秘(危険)

以下、「便のできるまで」と「排便の仕組み」を述べるとともに、「便秘の概略」を掲載します。

「便のできるまで」と「排便の仕組み」

便のできるまで
口から入った食べ物は、歯でかみ砕かれ唾液と混ぜ合わされて、胃に送り込まれます。胃では胃液と混ざりあって、一部が消化され、十二指腸へ送られます。十二指腸では胆汁と膵液の働きで、栄養素の大半が吸収されやすい形になります。そして、表面積がテニスコート2面分もある小腸で、活発に吸収されます。
吸収されずに残ったカスが便の材料となるのです。この段階では、便はまだ液状です。この液状の残りカスは盲腸・上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸の順で大腸をゆつくり通過する間に少しずつ水分が吸収され、さらに腸の粘膜がはがれ落ちた物や腸内細菌の残骸などが加わり、徐々に固まつて便らしくなるのです。
こうしてできた便は直腸に貯められ、一定の量になると便意が起き肛門から排泄されます。
排便の仕組み
体には、排便を促すしくみがいろいろあります。それらをみてゆきましよう。
  • 起立結腸反射:朝、目覚めて起き上ると、大腸が動きだします。
  • 胃結腸反射:胃に食べ物が入ると、大腸が動きだします。この反射は、朝に一番強く起るため、朝食後にトイレに行く人が多いのです。便秘の人は、朝食をしっかりとったり、朝水を飲んで、この反射をうまく利用するとよいでしょう。
  • 直腸結腸反射:便が直腸にたまり直腸の壁が刺激されると、大腸の動きが活発になります。
  • 脳への伝達:直腸に便がたまると、「便がたまったよ」という情報が脳に送られ、便意を感じます。
便意を我慢せず排便反射を利用して改善
便意を感じた時に、排便を我慢するとこれらの反射は起きにくなり、徐々に便秘となってしまいます。
便秘解消には、反射をうまく利用し、反射が起きやすくすることが大切です。

急性の便秘

一過性単純性便秘
旅行など環境が変った時や食べる量が少ないと起こる便秘です。原因が取り除かれれば、すぐに治ってしまう一時的なものです。
症候性便秘
何かの病気が原因で起きる便秘です。多くの場合、激しい腹痛や嘔気を伴います。腸閉塞で腸管が塞がれた時などに起こり、放置すれば命にかかわる便秘です。

慢性の便秘

常習性便秘
慢性便秘の中で最も多いものです。常習性便秘は慢性便秘のうち、器質的な原因のないものを指しますが、さらに次の三つに分けられます。
結腸性便秘
腸の動きが鈍いために起こる便秘で、弛緩性便秘とも呼ばれます。お年寄りに多く、体力の低下している人や、やせ型の人でもみられます。 便秘以外に、頭痛・肩こり・冷え・だるさなどを伴うこともあります。便秘の多くはこのタイプです。便は太くて硬いのが特徴です。
直腸性便秘
先ほど排便の反射で述べたように、直腸に便がたまると便意が生じます。しかし、時間がないからとトイレに行かなかったり、痔痛のために排便を我慢することが続くと、神経が鈍くなります。
そして、便がたまっても、腸の運動が起きにくくなります。浣腸を繰り返し使っても、神経が鈍くなってしまうようです。排便後にも残便感があります。また、便が腸内に長時間停滞し、水分が吸収されて硬くなり、量も減少します。
痙攣性便秘
腸の動きが強すぎて痙攣が起こり、便が通りにくくなる便秘です。慢性便秘の中で、最もややこしいものです。過敏性腸症候群の便秘型とも呼ばれ、便秘と下痢を繰り返す人もいます。 精神的ストレスが強く関係しています。便は硬くコロコロし、兎の糞状です。
症候性便秘
急性の場合と同じく、病気が原因で起こる便秘です。具体的には次の様なものがあります。
  • 大腸がんなどで腸管が狭くなり、便が通りにくくなります。
  • 子宮筋腫・卵巣嚢腫・その他の腹部腫瘍が腸管を圧迫、便の通りが悪化します。
  • 虫垂炎の手術後などに生じた癒着が、便の通りを障害します。
  • 大腸のポリープも、便の通りを障害します。
  • 大腸憩室炎(大腸の壁に憩室という袋のできる病気)で、袋に便などがたまって、炎症を繰り返すと腸管が細くなって便が通りにくくなります。

危険な症候性便秘

症候性便秘は命にかかわる
原因のはっきりしている急性の一過性単純性便秘や慢性の常習性便秘は、原因を取り除いたり、日常生活の改善により解消し、あまり心配はいりません。
症候性便秘は、急性・慢性を問わず、放置すれば命にかかわることがあります。急性の場合は、嘔気・嘔吐などの激しい症状を伴いますので、放っておくことはないと思います。
しかし、慢性の場合は徐々にきますし、便秘以外の症状もあまりでないので原因の発見が遅れがちです。発見された時にはかなり進行して、手の付けようがないということも少なくありません。
特に大腸がんが問題
要注意は大腸がんです。大腸がんの初期には、自覚症状がほとんどありません。また、大腸がんにかかる人が非常に増えており、今世紀中にはがんのトップである胃がんを抜くとさえいわれています。
しかし、大腸がんでも早期であれば治る率も高くなっていますので、便秘がちな人は精密検査を受けておきたいものです。
便の注意深い観察を
大腸がんの早期発見には、便を注意深く観察することも大切です。大腸がんでは便に血が混じることが多くあります。参考までに、大腸がんの血便の特徴を列挙します。
  • 便の色が黒いor赤黒くドロッとする。
  • 便表面の血や、便と血が混在する。
  • 便に粘液がついている。
  • 便の形が細いあるいはいびつである。
しかし、大腸がんでも場所によっては、鮮血となることもありますし、あまりはっきりした血便のでないこともあります。
また、消化性潰瘍・ポリープなどの消化管疾患による出血も便の色が黒くなります。この様な便だったら大腸がんを疑うとか、疑わないとかはいえません。
血便がでたら、少し詳しくしく検査をしてもらおうという気持ちでいるのがよいでしょう。
便秘の人の痔出血に要注意
要注意は、消化管疾患のある便秘の人で血便がでた場合です。悲惨な例は、痔の患者が大腸がんになった場合です。
大腸がんの出血を痔の出血と勘違いして、がん見つかった時には、すでに末期で処置なしというものです。
便秘の人は痔になりやすいし、痔になると出血を伴います。痔の人は大腸がんにならないという保証はありません。

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