脳・心疾患を引き起こす動脈硬化
老化と老人:学習研究社から引用
標記の事件では、人質になった人々には、何時殺されるかもしれないという恐怖があり、想像できないほどの心労=ストレスがあったものと思われます。
現代社会においても、人質事件ほどではないにしても、勤務先で、家庭で、避けることが出来ない様々なストレスが、私たちを襲ってきます。
人質事件を例に、ストレスが招く病気について掲載してみます。
- 脳・心疾患は、死につながる怖い病気
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現在、わが国の死亡率の第2位を占めるのは脳の血管性障害(脳卒中など)であり、第3位は心臓病で、これらはいずれも動脈硬化に起因する病気です。
脳疾患の転帰は半身不随・認知症・死亡が多く、また心疾患でも死亡の転帰をとることが多く、大変怖い病気といえます。
- 人の老化とは、血管の老化(動脈硬化)のこと
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臨床医学の立場からいえば、老化とは血管の老化であり、人は血管とともに歳をとるものといえます。
つまり、白髪やハゲ、シワが多くても、血管が若ければ、その人は若いといえます。血管が若いということは、動脈硬化のないこと、あるいは軽いことです。
したがって、血管のこのような変化がないか、あるいは軽いということは、死因の第2,3位をしめている病気を防ぎ、あるいは遠ざけることに通ずるわけで、寿命を長くすることにもなります。
- 動脈硬化の2大要因は高血圧と血液中のコレステロール!
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動脈硬化の原因にはいろいろな説があります。コレステロールを中心とした脂肪分である粥状物質が、動脈の内壁に沈着するためであり、これを促す2大要因は高血圧と血液中の脂肪分です。
動脈梗化のあらわれ方は環境、食生活などに左右されますが、遺伝的因子、人種的要因もあり、個人差も少なくありません。
- 糖尿病の人は要注意!脳の動脈硬化が促進します!
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原因となる病気に糖尿病があり、適切な治療を行なわないと、動脈硬化を促進させます。脳についていえば、糖尿病によって比較的細い動脈硬化が促進してしまいます。
動脈硬化によって、障害を起こしやすい臓器は、脳、心臓、腎臓です。老年病の多くは動脈硬化によるものです。
- 動脈硬化は徐々に進行、後で症状が出る
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動脈硬化は、血管壁に過酸化脂質やコレステロールが付着するものですが、高齢者に特有のものではなく、若いときから徐々に発生し、40才後半~50才位で、次のような疾患につながります。
- 脳卒中(脳出血や脳血栓など)などの脳疾患
- 狭心症や心筋梗塞などの心疾患
- 脱疽(足が腐る)などの下肢循環障害
- 動脈硬化は進行を抑えることが必要です
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動脈硬化による症状(脳・心疾患)が起きるまでに、20~30年以上かかりますので、治療も大切ですが、進行を抑えることが必要です。