日本SOD研究会 | 活性酸素による様々な弊害や疾病と活性酸素を抑制する丹羽SOD様作用食品について

最近、健康の鍵を握る物質として“活性酸素”と“SOD”の役割がクローズアップされてきました。そして、“活性酸素”が体内で増加すると、がんや成人病を始め、種々の弊害や疾病を引き起こすことがここ数年の間で明らかになってきました。当サイトでは、活性酸素の作用、障害、除去について丹羽靭負(耕三)博士の著書を中心に、出版物、学会誌、各種新聞などの公的な資料をもとにまとめて公開しております。

アトピーの治療には皮膚の保湿や防御策が重要だ

川島真・東京女子医科大皮膚科教授:週間朝日(93-06-11)から引用

アトピー性皮膚炎に関する、最先端の現代治療内容ということで、川島真・東京女子医科大皮膚科教授が『先端医療』として、週間朝日に掲載した内容です。アトピーの概略や治療薬の概要について理解できます。

アトピー性皮膚炎の人の皮膚の特徴
  • 皮膚が乾燥しやすいこと
  • 皮膚の防御機能が低下していること

アトピー性皮膚炎の患者には.共通した二つの特徴があります。一つは正常人に比べて皮膚が乾燥しやすいこと、もう一つは皮膚の防御機能が落ちていることで、「アトピー皮膚」ともいわれます。

アトピー皮膚に誘因が作用、慢性湿疹が生じる
そういう人の周りに、ダニやホコリ、垢、発汗、ストレスなどの誘因が存在すると、慢性の湿疹が生じてきます。
患者は、皮膚角層の水分保持機能が悪い
皮膚の表面には角層という硬い蛋白の層があり、外からの刺激物質の侵入を防いだり、水分保持の働きをしています。 アトピーの人では、この角層間を埋めて層状構造を成しているセラミドという脂質が減っていることを、私たちは突き止めています。
将来は、このセラミドを外から捕ってやることで、皮膚の機能が回復できるようになるかもしれません。
※編者コメント:「資料1」に掲載した丹羽靭負(耕三)博士による「過酸化脂質による皮膚の水分保持機能の低下」と本項の川島博士による「セラミドの減少による皮膚の水分保持機能の低下」は、「皮膚の保湿機能の低下」がアトピーの主因という点では一致しています。

アトピー性皮膚炎治療の投薬例
  • 顔面の抗炎症剤
  • 顔面の保湿対策
  • かゆみ止め

今の段階では、アトピー皮膚を根本的に変えるのは無理ですから、そういう体質とうまく付き合える状態をつくることが治療のポイントです。
まず、その患者にとって何がメーンの悪化因子になるのかを調べます。
たとえは、ダニが疑われる人なら、その対策から始めます。標準的な治療法を説明しましょう。

※編者コメント:アトピー性皮膚炎は、抗原抗体反応(外部からの刺激に対し、生体中に自己を守る物質が出来る)のため、通常、完治は容易ではありません。

アトピー皮膚に誘因が作用、慢性湿疹が生じる
そういう人の周りに、ダニやホコリ、垢、発汗、ストレスなどの誘因が存在すると、慢性の湿疹が生じてきます。

顔面の抗炎症剤
ステロイド外用剤
現在起こっている炎症を押えるには、やはりステロイド外用剤が最も有効です。副作用が問題となるのは、主に顔面での使用です。
長く使っていると、血管が拡張して赤ら顔になったり、ニキビ様の発疹が出たりします。顔には弱いステロイド外用剤を短期間だけ使うのが原則です。
※編者コメント:長期間使用では局所的副作用(皮膚が薄くなり、破れやすくなる)があり、大量使用では全身的副作用(感染症や内出血、顔がむくむ(ムーンフェィス)、毛深くなる)が現われることがあります。従って、本剤の使用には、医師の指示に従うことが大切です。
非ステロイド外用剤
顔面などには、非ステロイド系の外用剤も使われますが、抗炎症作用が弱いのと、しはしはカブレを点こすのが欠点です。カブレをアトピーの悪化と勘違いして、さらに塗り続け、かえって重症になることもあるので注意を。
顔面の保湿対策
炎症が治まったあとは、ステロイド以外の外用剤に切り替え、皮膚の乾燥と防御機能の低下を補うことが大切です。
保湿のためによく使われるのが、白色ワセリンです。皮膚に膜を作って、異物の侵入や水分の蒸発を防ぎます。
また、尿素軟膏も水分保持効果があります。最近はヒルドイドという軟膏も使われるようになってきました。
かゆみ止め
かゆいと、引っ掻いて悪化の原因にもなります。かゆみ止めには、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤を内服します。
抗アレルギー剤は、肥満細胞からの炎症起因物質の放出を抑制する働きがあるとされています。
大きな副作用はありませんが、ときに眠気が出るので運転する人などは注意が必要です。就寝前に服用すれば、夜中に掻いて悪化するのが防げます。

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